東涌線 香港空港への安いアクセス方法

東涌線で香港空港から市街地へ

東涌線の概要

現在の香港国際空港は市街地から数十キロ離れたランタオ島(大嶼島)にあります。 市街地との交通は、路線バス、リムジンバス、エアポートエクスプレス、そして「東涌線」。

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個人的な好みで言うと、「東涌線」がおすすめです。 東涌線は、エアポート・エクスプレスと並走する地下鉄路線で、現在の香港国際空港が開業したときに、地元還元の一環として、エアポート・エクスプレスと同時に開業しました。

エアポートエクスプレスが全5駅であるのに対し、東涌線は全8駅と駅数が多いので時間はかかりますが、そのかわり運賃は四分の一です。

エアポートエクスプレスの路線長は約35km、東涌線は約31kmです。東涌線は空港の人工島に乗り入れておらず、手前の東涌が終点なので、その分が4kmの差になっています。

東涌駅から空港までは路線バスが通っており、乗り継ぎは便利です。 香港国際空港から香港島中環の地下鉄香港駅まで、東涌線の乗車レポートです。

 

香港空港からバスで東涌駅へ

香港空港に到着した後、東涌線に乗車するには、まず空港からバスで東涌駅まで行きます。 香港空港の路線バスターミナルは、第1、第2のふたつのターミナルビルの中間にあります。

エアポートエクスプレス改札前のスロープを第1ターミナルビル側から見て右方向に降りていくと、突き当りが路線バスターミナルです。

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バスターミナルの入口にある案内図です。 市街地に向かうバスの多くは、この図で陸上トラックのような形に描かれている車道から出発しますが、東涌駅に行くバス(S1、S56)は、その右側の道路を通ります。逆S字に折れ曲がったあたりにバス停があります。 (クリックして拡大すると文字が確認できます)

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下の写真のバス停です。S1に乗る人はバス停の向こう側、S56に乗る人は手前に並びます。 どちらに乗っても同じです。S1の方がやや所要時間が短いですが、たいして変わらないので、どちらでも先に来た方に乗ればよいと思います。今、ちょうどS56のバスが停車中です。

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東涌駅

この日はS56のバスに乗りました。 運賃は3.5HKD。乗車時に先払いです。お釣りはでません。 空いていたので、2階の一番前の席に座りました。なかなかよい眺めです。

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第1ターミナルを右に見つつ、空港エリアを離れます。

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正面に見える山は、天壇大仏のある彌勒山です。観光地として有名です。ランタオ島の大部分はこういう山です。

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東涌駅が近づいたところで、観光用ロープウエイ(昂坪360)と並走します。 彌勒山に行くときは、東涌駅からこのロープウエイに乗ります。

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東涌駅のバスターミナルに到着しました。 香港空港からの所要時間は11分でした。

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バスを降りたら、人の流れについて行けば、1分ほどで東涌駅に着きます。

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駅前には、先ほどのロープウエーの乗り場があります。この日は平日なのに結構な行列ができていました。

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東涌駅の構内には、VISAやJCBのカードでキャッシングできる中国銀行のATMがあります。

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東涌線のチケットは自動券売機で購入します。 券売機の画面には路線図が表示されており、指で行きたい駅をタッチすると料金が表示されます。初めてでも簡単です。自動券売機で使える札は20HKD札まで。50HKD札や100HKD札は使えません。 東涌駅から市街地への運賃はこんな感じです。

  • 中環(セントラル)    23
  • 上環(ションワン)    23  (香港で港島線乗換)
  • 尖沙咀(ティムサーツイ) 17.5 (茘景で荃湾線乗換)
  • 紅磡(ホンハム)     21  (南昌で西鉄線乗換)
  • 羅湖(ローフー)     52  (東鉄線乗換)

なお、「オクトパスカード」(ICカード)で乗車すると割引料金が適用されて、たとえば中環までは20.3HKDになります。香港滞在中に頻繁にバスや地下鉄を使う予定があれば「オクトパスカード」を買っておくと便利です。 また、香港の路線バスは釣り銭がでないので、市内を路線バスで移動する予定の方には必携です。

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オクトパスカードは、東京のSuicaのようなICチップ入りの交通カードです。バス、地下鉄、トラムなどで使用できます。
香港空港到着ロビーのエアポート・エクスプレスの有人券売所でも扱っているので、香港についたらすぐに買っておくと便利です(香港ドル現金のみ。カード不可。)。
購入するときに150HKDを払い、その時点で100HKD分チャージされています。50HKDは保証金です。減ってきたら、地下鉄駅でチャージできます。
香港を離れる際に、空港到着階ロビーにあるエアポ・ートエクスプレスのチケット売り場で、解約(精算・返金)してもらえます。発行日から3ヶ月以内に解約すると9HKDの解約手数料がかかるので、返ってくる金額は「チャージ残額+50HKD-9HKD」となります。

 

東涌線に乗車

東涌線は東涌駅が始発です。ホームに降りるとたいてい電車が扉を開いて停まっています。車内の椅子はステンレス製で硬いですが、清潔感があるので、ユキミは個人的には好きです。

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東涌駅は地下ですが、出発後すぐに地上に出て、海沿いを走行します。 海の向こうに見える陸地は、たぶん屯門あたりだと思います。

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東涌駅から19分で、荃湾線への乗換駅の茘景駅に付きます。尖沙咀(ティムサーツイ)や、旺角(モンコック)など、ネイザン・ロード沿道に向かう人はここで乗換です。

そのあと4分程度で西鉄線への乗換駅の南昌駅です。紅磡(ホンハム)経由で中国本土に向かう人はここで乗換です。 エアポート・エクスプレスより停車駅が多いので、途中で地下鉄に乗り換えて各地に向かうには便利です。

こちらの路線図を見ていただくと、その便利さがわかると思います。 オレンジのラインが東涌線です。

始発の東涌駅から終点の香港駅までの所要時間は、約30分でした。

エアポートエクスプレスと東涌線を香港駅までの所要時間と料金で比べてみました。

エアポート・エクスプレス 100HKD 24分
東涌線+路線バス 26.5HKD 45分

 

ユキミとしては、香港の普通の人々の日常生活が見れて、かつ、市街地各地への乗換も便利な東涌線のほうが好みです。