中国の上海への週末旅行で困るのは、両替できる場所が限られること。上海の市街地には銀行がたくさんありますが、土日や祝日は休みになる場合があります。この記事では、週末や祝日に営業している中国銀行の支店を紹介します。
365日年中無休で両替できる中国銀行の支店
中国の銀行の営業時間は、平日は「朝9時から夕方5時」が多いです。ほとんどすべての銀行のほとんどすべての支店が、この時間帯で営業しています。
いっぽう、休日(土日、祝日)の営業時間は、銀行によってまちまちです。
週末は休業の銀行もあれば、営業する銀行もあります。銀行によって違いますし、同じ銀行でも支店によって違います。
中国工商銀行のように、日曜日は営業するけれど土曜日は休みという変わった銀行もあります。
また、営業はしていても土日は外貨両替業務は取り扱わない銀行もあります。たとえば上海に多い「上海銀行」や「浦東発展銀行」は、日曜日や土曜日も営業していますが外貨両替業務は取り扱いません。
この記事では、上海の銀行のうち、日曜日、土曜日、祝日も営業していて、かつ、日本円から人民元への両替をしてくれる支店を紹介します。
年中無休 1年365日営業している銀行
上海の都心には、年中無休、1年365日営業している銀行があります。「香港広場」という高層ビルの地下一階にある中国銀行の「淮海中路第二支行」です。
週末はもちろん、中国の正月にあたる「春節」(旧正月)や、10月の大型連休「国慶節」も含めて、1月1日から12月31日まで1日も休まずに営業しています 。
この支店の場所は以下のとおりです。
地下鉄1号線を「黄坡南路」駅で降ります。
2番出口から地上に出たときの景色です。
正面に見える、道路を挟んで連絡通路でつながった青いツインビルが「香港広場」です。向かって左側のビル(香港広場 北座)の地下1階に、中国銀行の「淮海中路第二支店」があります。
COACHのショップの横のエスカレーターで地下一階に降ります。
詳しい営業時間はこのとおり。週末や祝日は閉店時間が早まります。
平日:9:00-17:00
土日:9:00-16:00
祝日:10:00-16:00
よくわからなければ、タクシーに乗って「淮海中路 香港広場」と書いたメモを見せれば、運転手は全員わかります。「香港広場」はビルの名前、淮海中路はビルが面している通りの名前です。
観光地にある土日営業の銀行
次に、観光のついでに立ち寄りやすい、有名観光地の銀行をご紹介します。
以下の2つの支店は、土曜日、日曜日も両替可能です。完全な年中無休ではありませんが、「春節」の前後3日間(旧暦大晦日、旧暦元旦、2日)を除き、1年362日営業しています。
外灘の中国銀行
上海に初めて旅行する人の全員が行くであろう外灘(ワイタン)は、租界時代の西洋建築が立ち並ぶ人気の観光スポットです。
その外灘の中心部、緑の三角屋根で有名な和平飯店(ピースホテル)の隣に、中国銀行の大きな支店「上海市分行」があります。和平飯店の場所は、お手持ちの旅行ガイドに載っているはずです。
支店の内部は高い天井の重厚な造り。この銀行のビル自体が観光地にもなっています。
営業時間はこのとおりです。春節期間中の3日間を除く1年362日営業しています。
平日:9:00-17:00
土日・祝日:10:00-16:00
春節の3日間(旧暦大晦日、旧暦元旦、2日)だけは、お休みです。
新天地の中国銀行
上海の都心にある「新天地」は、19世紀の租界時代の石造りの建物をお洒落な飲食街に改装した人気のスポットです。数年前に地下鉄駅ができて、アクセスがよくなりました。
新天地の古建築街から徒歩1分の場所に、日曜日、土曜日、祝日(春節を除く)も営業している中国銀行「新天地支行」があります。
新天地の古建築街は、南街区と北街区の2つに分かれています。スターバックスがあるのが北街区、ハーゲンダッツがあるのが南街区です。
両街区を区切っている道は「兴业路」(興業路)という名前です。この道を西へ1分ほど歩くと、右側に中国銀行新天地支店があります。
営業時間はこのとおりです。日曜日、土曜日は閉店時間が早まりますが、休みにはなりません(旧正月期間中を除く)。
平日:9:00-17:00
土日:9:00-16:00
祝日:10:00-16:00
※この支店は、春節(旧正月)は休みになります。
銀行の外壁に掲げてある営業時間の表示はあてにならないので要注意
中国に旅行に行かれる方に、ぜひ覚えておいていただきたいことがあります。
中国の銀行の入口の横にはたいてい営業日、休業日、営業時間が掲示してあります。
しかし、この表示板はあてになりません。
たとえば、上の写真は新錦江飯店の前にある中国銀行濾湾支店に掲げられているものです。日曜日と土曜日は9時から4時まで営業と書いてあります。しかし、実際は、この支店は土日は休みです。
ほかの支店でも同様です。行員に直接確認しないと、正しい営業日はわかりません。街で見かけた支店の外壁の表示を信じていると、あとで痛い目をみることになります。
まさか銀行がそんないい加減なことしないでしょう、と思うかも知れませんが、実際、いい加減なんです。
この記事で紹介してきた3つの支店の営業日は、すべてその支店に入って行って行員に直接確認しました(2017年時点)。
なお、中国の銀行で両替する際には、パスポートが必要です。パスポートと日本円を窓口に差し出して、書類にサインして、両替をします。混んでいるので、日本の銀行と同じく待ち時間があります。番号札をとったあと、20分から1時間程度は座って待つ覚悟が必要です。
深夜でも両替できる自動両替機
銀行は遅くても午後5時には閉まります。万が一、夜に人民元が足りなくなったらどうするか。考えられる方法は以下の3つです。
- ホテルのフロントで両替する。
- キャッシュカードでキャッシング
- 自動両替機を使う
ホテルの両替サービス
4つ星以上のホテルなら、フロントで宿泊者のための両替サービスをやっていることが多いです。レートは意外と良いです。銀行とさほど変わらないのが一般的です。
ただし、エコノミークラスのホテルだと両替サービスはない場合が多いです。
ATMでキャッシング
キャッシュカードでのキャッシングは、もっとも便利な方法です。
上海の至る所に、24時間稼働の銀行ATMがあります。どの銀行も、VISAやMasters、JCBのクレジットカードでのキャッシングに対応しています。
日本国内でキャッシングするのと同じ要領ですぐに現金を手にできます。
セキュリティを心配される方がいるかも知れませんが、わたしは十数年にわたって何十回も上海でキャッシングして、トラブルは一度もありません。
そして実は、クレジットカードでのキャッシングは、中国で最も良いレートで人民元を入手できる方法です。リンク先の記事で具体的な比較をしているので、参考にしてみてください。
自動両替機がある場所
ホテルで両替してもらえず、クレジットカードも持っていないなら、最後の手段として、自動両替機を使いましょう。
上海の都心部にある浦東発展銀行の支店には、24時間営業の自動両替機が設置されていることがあります。また、ホテルの中に浦東発展銀行の自動両替機が置いてある場合もあります。
こちらは、南京東路のホテル「ソフィテル」(中国名:海崙酒店)1階の自動両替機です。
日本語表示を選択できるので、初めてでも簡単に使えます。1000円札、5000円札、1万円札の両替ができます。
レートは銀行窓口での両替より数パーセント悪くなります。あくまで非常用に使うとよいと思います。両替金額の上限は2500人民元(約4万円)です。
ソフィテル(中国名:海崙酒店)へは、地下鉄2号線を「南京東路」駅で下車し、4番出口から地上にでます。目の前にある南京東路の歩行者天国を西向き(外灘とは反対向き)に歩きます。1分ほど歩くと、吉野家のオレンジ色の看板が見えるはずです(見えなければ、歩く方向が逆です)。
その隣のビルがホテル「ソフィテル」です。回転ドアを入った左側に自動両替機があります。
ホテルの中なので、深夜でも安心です。
タクシーで行くなら、「南京東路 海崙酒店」と紙に書いて運転手に見せてください。南京東路はこのホテルがある通りの名前。海崙酒店はソフィテルの中国名です。
もしソフィテルの自動両替機が故障等で使えないときは、地下鉄の隣駅「人民公園駅」の10番出口を出て、目の前の道(南京西路)の対面にある浦東発展銀行の支店の前にも24時間営業の自動両替機が置いてあります。こちらも日本語で操作できます。